難しい事を言うつもりはありませんが、一度きりの人生、考えてもいいと思う事は結構あります。
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西風と太陽(オキナワ05)
西風は相変わらず強くて、ただでさえ足早に行ってしまおうとする秋の太陽を、時折雲で覆い隠すような意地の悪いことをする。R58の海岸線はコバルトブルーが基本色だ。だけど今、鉛色が混ざったような色を帯びてきたので、僕は非日常から現実世界へ戻る事を急かされているような気分になった。僕にとってバイクに乗ることは、羊飼いギュゲスが指輪を手に入れる事と同じで、自分だけが求める「よいこと」を具現化する行為以外の何でもないことなのだ。

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考えてみれば、自分の人生はこれまで全く自分のためだけに費やされ、自分自身を満足させるためには限度を設けることをとことん嫌ってきたし、時間といわず財といわず、惜しみなく捧げてきた。なぜなら自分という存在は、自分自身を試したり、可能性を量ったり、常にそういう働きかけをすることで初めて自らを知ることができるからだ。自分は何でも出来ると思い込むことは傲慢だし、逆に何も出来ないと思い込むことは、まだ見ぬ世界があるのにメガネを捨ててしまうことなのだ。

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自らのロマンが膨らんだり、欲望の具現化で心が震えることを楽しんだりすることの大切さを噛締めながら、一方でその自分の姿を客観的に見つめる視点を育てた。そうやって自分が一体何であるかを知ることができたから、ギュゲスの指輪Tシャツを自作して、それを着ることができるのだ。
備瀬フク木並木道を抜けると、目の前に広がるビーチを、親子が散策していた。それを眺めていたら、急にお腹がすいていることに気が付いた。朝ホテルを出てから何も食べていない。心が満たされていると、人間は腹の減るのも忘れてしまう。さて、今や僕にも自分のもう一つの可能性が待っているのだった。僕が大切にしている思いを、彼女はわかってくれるだろうか。(おわり)


つぶやき以上虚言症未満-bise4

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